· 

ひみつのいりぐち

 

「ひみつのいりぐち」
Secret Entrance

腐蝕銅レリーフ
150*200 mm


 こどもたちはどのような視点でものを見て、感じて、考えているのでしょう。固定観念のない純粋な発想には常々驚かされてばかりで、いかに私達が知識と経験と忖度から最適解を選んでいるのかが思い知らされます。そしていつのまにか、自らに知識と経験のないものはこの世に存在しないものと思い込んでしまいます。受容できる感性が、知らず知らずのうちに狭まってしまうのではないでしょうか。

 自身の受容器が感じることのできる感覚、それが鍵となって足を踏み入れることのできる領域があります。私はそこにとても興味を惹かれるのです。こどもたちがものを見るときの視点は、そんな鍵など必要なくあちらとこちらを自由に行き来するような、そんな特権的なものを感じます。きっと入り口は秘密なのです。


ヒナザクラ:雪解けから初夏の頃に花をつける、10㎝程度の可愛らしい野花です。花言葉も姿を裏切らず「乙女の息吹、純潔」というピュアなものです。しかしそれだけにとどまらず、生い茂る花弁の下には、私たちのイメージ通りには収まらないこどもだけの世界がきっとあると思うのです。




〈腐蝕銅レリーフ〉

タイトルをクリックして作品/ステートメントをみる

 

個展「蝶の雫」作品制作に寄せて

 

蝶の雫

わすれないうた

ひみつのいりぐち

あさつゆ

希望

赤ちゃんの吐息

小さな思い出

アイデンティティ